「クラウドソーシング」って儲かるの?

「クラウドソーシング」というと、代表的な所で「ランサーズ」とか「クラウドワークス」などのプラットフォームがありますが、「一体アレって儲かるの?」「どの位儲かるの?」といった事が良く話題になっています。

   

フリーランスの方なんかは、とりあえず登録してる人とか多いでしょうし、最近だと企業も副業を推進してたりするので会社員の方なんかでもトライしてみようなんて考えているのではないでしょうか?

私なんかも「とりあえず副業的に」始めて、中でも「コンペ形式(提案)」なら面白そうじゃん」なんて思っていました。正直自信があったのですねぇ。あの頃は・・・・。

コンペ形式だと、主にバナーとかロゴなんかです。これらは提案済デザインが見れる場合があって(見れない場合もあります)、「大したデザイン無いじゃん」とか思っていました。デザイン云々以前に、趣意が「ロゴです」とか「言われた通り作りました」見たいなレベルのが多いんですよねぇ。「このレベルなら少なくとも1/5位の勝率で行けるな」と当初見込んでいたのです。

で実際の所どうだったかと言うと・・・。

「バナーを10数案件提案して受注が1」、「ロゴを60数案件提案して受注が1」という結果でした。(実際の数はうろ覚え)

しかも1案件数に付き「複数案提案」していたりするので、作った作品数は倍以上になるかと思います。

そこそこ自信があって、3ヶ月やった結果がこれですよ。私の自信は吹き飛び、時間も相当無駄にしました。

この経験を通して自分なりに気づいて事を「今後クラウドソーシングにトライしてみよう」という方々の為に書き留めておきます。(あくまでも、私感です。悪しからず・・・)

• クリエーター初心者にはあまりお勧めできない

デザイナーやイラストレーター志望でこのシステムからキャリアを始めるの危険だと思います。なぜならマトモなフィードバック(戻し・意見交換)が得られない事が殆どだからです。私の場合は一切フィードバックが得られませんでした。落選しても「何がダメなのか、どこがダメなのか一切不明のまま」です。

プロダクションなどでの実務経験者であれば、受注作品を見て(見れない場合もあり、これは更に最悪)ある程度の分析をして自分なりに納得する術がありますが、実務未経験者にはこれは無理でしょう。時間をドブにすてるだけになってしまいます。

• 受注する作品が必ずしもクオリティが高いとは言えない

コンペの場合、提案期間中に他社(コンペティター)の作品が閲覧出来る場合があります。それらを見て「どう考えても勝ったな」と思って事が多々あったのですが勝った事は無かったです・・・。一度もね。

また最終的な受注作品をみて「えっっっ、ダッセー!」と唸った事が何度あったことか・・・。要は、こちら側の主観は全く当てにならないという事です。まあ、これはクラウドソーシングに限らずですがね・・・。

それと新規参入者にとってキツイのが「実績・経歴で決めるクライアントが多い」という事です。サービス開始時から参入していて受注数(実績)の多い人は結果的に評価(サービスによって階級やランクがある)が高いのですが、内容に関わらず彼らが選ばれたりします。で、彼らのクオリティがどうかと言うと・・・「高い人もいるけど、そうじゃない人も結構いる」という事です。

具体的にロゴなんかの例で言うと「ノー・コンセプト」「意味不明のグラデ」「言われたまま(ノーアイデア)」のデザインでも「実績が多い」というだけで受注してるケースが多い印象でした。

• 受注しても広がりがない

案件の条件で「継続あり」「関連案件多数」のような文句を良く見ますが、ロゴにしてもバナーにしても「継続」した試しがありません。クライアント側からの連絡が一切ないですし、こちらからアプローチするのは規約違反の様です。

要はサービス側としては「プラットフォームの外には出ないでね」とうい事なのです。まあ、外に出られるとプラットフォームとしては手数料取れないですからねぇ。「クリエーターと企業の出会いの場」なんて思って利用していると(私がそうでした)残念な思いをします。

つまり一回受注すれば「実績としては積まれるけど、クライアントとの繋がりが強くはならない」という事です。まあ受注が多い人には個別に発注が来たりするるのかもしれませんが・・・、私の場合は一切無かったです。

総括すると・・・

と言った訳で、こういったサービス、やはり早めに参入するのが何かと良いですよ。これに限らず何でもですがね・・・。流行ってから食いつくようでは遅いのです。

ただまあ、私は3ヶ月諦めましたが1年、2年やり続ければ何か違う結果になるかもしれません。最終的には「これ続けても作品にも金にもならないんだよなぁ。」という事で辞めました。

時間も無駄にしました。人生短いのです。向いてないと思ったらサッサと方向転換するが良いかと思います。

これを読んでも自信があるなら、やってみるべきです。先ずはやってみなければ何も分からないのですから・・・。